小説偽言#6
* 本部に戻ると、村瀬が席にいた。 真帆は黒川から控えた電話番号を書いた紙を差し出した。 「山岸奈緒の客です」 村瀬修は紙を見る。 「佐伯?」 「名字だけです。山岸さんを盗撮していた可能性があります」 「可能性?」 「本人がそう思っていた、という証言です」 「動画は?」 「違法サ…

CHIEF'S SERIAL
CHIEF'S SERIAL
小説JAPAN ・ 2026.10.03
* 本部に戻ると、村瀬が席にいた。 真帆は黒川から控えた電話番号を書いた紙を差し出した。 「山岸奈緒の客です」 村瀬修は紙を見る。 「佐伯?」 「名字だけです。山岸さんを盗撮していた可能性があります」 「可能性?」 「本人がそう思っていた、という証言です」 「動画は?」 「違法サ…
小説JAPAN ・ 2026.09.24
* 本部に戻ると、村瀬が席にいた。 真帆は黒川から控えた電話番号を書いた紙を差し出した。 「山岸奈緒の客です」 村瀬修は紙を見る。 「佐伯?」 「名字だけです。山岸さんを盗撮していた可能性があります」 「可能性?」 「本人がそう思っていた、という証言です」 「動画は?」 「違法サ…
小説JAPAN ・ 2026.09.18
* 店は、駅から少し離れたマンションの一室にあった。 外から見ても、風俗店には見えない。 普通のオートロック付きマンション。一階の集合ポストにも店名はなかった。 建物の前には黒いワンボックスが一台、路肩に停まっている。 運転席にいた男が外へ出て、車にもたれながら煙草を吸っていた。…
小説JAPAN ・ 2026.09.10
新しい着信はなかった。 * 宮下家は、少しだけ古くなった印象だった。 門の横にあった植木は大きくなって、玄関のタイルには細いひびが入っていた。 その隣。 宮下鉄工所。 看板の文字が少し薄くなっている。 昔はもっと大きな工場に見えた。 紗季が居なくなってからは初めて来た。 一瞬の躊…
小説JAPAN ・ 2026.09.03
日付は、紗季がいなくなる少し前だった。 「間違いないんですか」 井口が聞いた。 「間違えない」 真帆は写真を見たまま答えた。 紗季は奈緒より少し後ろに立っている。 奈緒が肩を組んでいた。 嫌そうには見えない。 むしろ笑っている。 「この山岸さん、何歳です?」 「今二十九なら、十七…
otherJAPAN ・ 2026.08.23
カタッテでは現在、 「金は出す。でも口は出さない」 そんな最高にかっこいい大人を募集しています。 僕らは、これからも好き勝手に書きます。 世の中で話題になっていることを取り上げるかもしれないし、誰も気にしていないようなことを、勝手に面白がって記事にするかもしれない。きれいにまとま…
小説JAPAN ・ 2026.08.22
警視庁本部の夜は、静かではない。 外から見れば寝ているような時間でも、電話は鳴るし、誰かが廊下を歩いている。コピー機も動く。 水城真帆は机の上に広げた書類を一枚めくった。 防犯カメラの確認結果。 次。 関係者の供述。 次。 押収品の一覧。 「これ、昨日見なかった?」 向かいの席に…
otherJAPAN ・ 2026.08.21
初めまして。 ショートエンタメWEBメディア「CUT A TELL -カタッテ-」編集長です。 この連載は、CHIEF'S SERIAL=編集長の連載です。 というのも、私は本業で放送作家をしています。 放送作家という仕事は、基本的に受動なんです。 もちろん、自分から営業すること…