YouTubeには何でもある。HIKAKINみたいな王道YouTuberがいる。ゲーム実況もある。美容もある。大食いもある。芸人もいる。料理も音楽も教育もある。ラーメン屋で言えば、醤油も塩も味噌も豚骨もある巨大市場だ。

なのに、わざわざアニメの皮を被って配信する。VTuber、家系ラーメンと同じじゃないか。

家系にも種類がある。巨大資本が展開する資本系。昔ながらの個人店。大手で修業して独立する店。VTuberもほぼ同じだ。

ホロライブ、にじさんじという巨大資本系。しぐれういのような個人勢。そして2026年には、ホロライブ所属を続けながら個人事務所「Studio STELLAR」を立ち上げた星街すいせいまで現れた。

でも、なぜ家系を選ぶ?

普通のYouTuberなら顔を出して喋ればいい。それをわざわざ絵にする。Live2Dを用意する。設定を作る。名前を作る。「○○所属VTuber」と名乗る。

これ、ラーメン屋を始めるのに、わざわざ「家系」という激戦ジャンルを選んでいるのと同じだ。

家系なら客は最初から味を知っている。豚骨醤油。太麺。海苔。ほうれん草。VTuberも同じ。アニメ絵。ゲーム配信。雑談。歌枠。スパチャ。「VTuberです」と言った瞬間、客に商品説明が済む。

型があるから、新規参入しやすい。そして型があるから埋もれる。

しかも現在、個人勢は決して小さくない。2025年Q3の集計を引用した上場資料では、VTuber視聴時間の42.2%を無所属・個人勢が占めている。

つまり個人店にも客はいる。問題はその先だ。

YouTuberなら、まだ醤油にも塩にもカレーにもなれる。でもVTuberを選んだ瞬間、隣も家系。向かいも家系。駅前も家系。

同じガワ、同じゲーム、同じ雑談、同じ「こん○○〜」。それで「個性を出したい」は結構無茶である。

VTuber市場で本当に必要なのは、新しい家系ラーメン屋ではない。「なんでお前、家系なの?」に答えられる店だ。

VTuberであること自体が珍しかった時代は終わった。これから問われるのは、YouTuberでも配信者でもなく、なぜわざわざVTuberなのか。

家系を出すなら、せめてその店でしか食えない一杯を出してほしい。

家系を出すなら、せめてその店でしか食えない一杯を出してほしい。

出典・編集注記

星街すいせいは2026年3月、ホロライブ所属を継続しながら個人事務所「Studio STELLAR」を設立しました。個人・無所属VTuberの視聴時間42.2%は、Streams ChartsとVSTATSによる2025年第3四半期集計に基づきます。参考:

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