MCUを吹替で見ていて、ずっと気になることがある。

世界を救う最終決戦。

藤原啓治。

中村悠一。

三宅健太。

山寺宏一。

プロの声優陣が本気で芝居をする中、

突然、

「日本の芸能人吹替映画」の空気が混ざる。

これ、日本側の初手が重すぎたのではないか。

『アベンジャーズ』で突然タレント化した

2012年『アベンジャーズ』。

ブラック・ウィドウは米倉涼子。

ホークアイは宮迫博之。

ニック・フューリーは竹中直人だった。

問題は、その前だ。

『アイアンマン2』のブラック・ウィドウは声優の佐古真弓。

『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』のニック・フューリーも手塚秀彰だった。

つまりシリーズ途中で、

わざわざタレントへ変更している。

当時の宣伝としては理解できる。

米倉涼子に至っては『アベンジャーズ』が初の吹替声優だった。

一本の夏休み大作なら、それでもいい。

まさかその役が、その後10年以上続く巨大な連続ドラマになるとは。

一度決めたら、もう戻せない

『ウィンター・ソルジャー』でも米倉涼子、竹中直人、そしてファルコンには溝端淳平。

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』ではロケットに加藤浩次、グルートに遠藤憲一。

『ブラックパンサー』ではシュリに百田夏菜子。

そして彼らが『インフィニティ・ウォー』で全員集合する。

もちろん全員が下手だとは言わない。

俳優として上手い人もいるし、役にハマったという人もいる。

ただ、声の芝居を専門にしてきた人間と並んだ時の差が気になる配役があるのも事実だろう。

MCU最大の罠は、

「今回だけの宣伝キャスティング」

が存在しないことだ。

一回選んだ声が、

5年。

10年。

映画。

ドラマ。

最終決戦。

新主人公。

全部についてくる。

実際、溝端淳平は2025年の『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』でもサム・ウィルソンを続投している。

ディズニーが当時「MCUはここまで巨大化しない」と考えていた証拠はない。

でも結果だけ見ると、

一本の映画を宣伝するためのキャスティングが、十数年分の日本語版を決めてしまった。

ハリウッド史上最大級の映画シリーズ。

映像は数千億円規模まで巨大化した。

なのに日本語版だけ、

2012年のワイドショー向けキャスティングを背負っている。

これほど回収不能な初手ミスも、なかなかない。

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