二日間の授賞式から、十三日間の街へ

CJ ENMが『2026 MAMA AWARDS』の第一次出演者を発表した。11月20、21日に京セラドーム大阪で開催。ENHYPEN、ILLIT、INI、NCT WISH、LE SSERAFIM、NAYEONら12組が二日間に分かれる。11月9日から21日には『MAMA FAN FESTA』を大阪一帯とMnet Plusで展開するという。授賞式の二夜から街と画面の十三日間へ、イベントの境界を広げる構想だ。

巨大な公演に入れない人にも接点を作れるなら歓迎したい。旅行や宿泊を伴うドーム公演は、座席の数以上に費用と時間が参加を決める。オンラインや街中の企画を用意することは、その壁を少し下げる。ただし『ファンが主役』という宣伝文句だけでは、何をどこで、いくらで体験できるかは分からない。

参加と購買を同じ意味にするな

特設サイト、配信、現地企画をまたぐ設計は、ファンの移動と視聴を長く保てる。スポンサーにとっても魅力的だ。Visaは授賞式とFAN FESTAのタイトルスポンサーを務める。広告費が企画を支えること自体は自然だが、決済や会員登録を重ねなければ楽しめない作りなら、参加という言葉は購買の言い換えになる。

街を会場にするときは、通行する人や近隣の生活も観客の外側にいる。撮影列、騒音、混雑を後から現場へ押しつけないよう、場所と時間、動線を早めに明らかにすべきだ。地元店舗との協働も、単なるロゴ掲出か、地域へ利益が戻る仕組みかで意味が変わる。出演者の追加発表より地味な情報こそ、イベントの公共性を左右する。

オンラインの客席を二級にしない

主催はMnet Plusでの世界同時配信、日本ではMnet JapanやMnet Smart+などを予定する。遠方のファンにとって重要なのは、配信の有無に加えて料金、字幕、見逃し期間、地域制限だ。現地だけに見える体験があるのは当然でも、画面の視聴者を広告の到達数としてしか数えないなら、世界規模の祝祭とは呼びにくい。

出演第一弾は最終名簿ではない。好きなグループがどの日に何を披露するかを未確定の段階で決めつけず、公式更新を追う必要がある。主催側も追加発表と並行して参加条件を示してほしい。『街全体がステージ』を成立させるのは派手な照明だけではない。座席の外、地域、オンラインそれぞれの人に、具体的な入口を用意することだ。

ファンフェスティバルの成否を投稿数や来場者数だけで示すのも足りない。無料で立ち寄れた場所、車椅子や子連れでアクセスできた場所、言語の壁なく参加できた配信がどれだけあったか。主催がこうした条件を開示すれば、次回の開催地も準備ができる。世界のファンを招く言葉は大きい。だからこそ小さな案内、現地のトイレや混雑の情報まで、実際の参加を支える設計として評価したい。

出典・編集注記

出典(10月13日確認):主催CJ ENM Japanの発表。日程、第一弾12組、FAN FESTA、放送・配信予定を確認。未発表の券売条件は断定していません。

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