「アイドルになりたい」。その夢を叶えるには、「運営」と呼ばれる大人に選ばれなければならない。ここが地下アイドルの怖さだ。
芸能事務所「GO little by little」代表・鳥丸寛士被告の公判では、元所属女性と被告の主張が対立している。報道によれば、女性側は当時16〜17歳。被告側は真剣な交際で立場を利用していないという趣旨で反論する。何が事実で刑事責任が成立するかは裁判所が判断する。未確定の証言だけで外野が有罪を決めてはいけない。
必要なのは『いい運営を信じよう』ではない。悪い運営でも一人では何もできない仕組みだ。
似た力関係は初めてではない
2023年には、プロデューサーだった星野友志をめぐり、10代の所属女性が要求を断ればグループ内の立場を失うと思い込まされたという趣旨の報道があった。2024年にはNAプロモーションをめぐり、所属男性アイドルへ未成年女性ファンとの過激な接触をさせた疑いなどが報じられた。逮捕や書類送検は有罪判決そのものではない。それでも共通する問いは残る。「売れるか」を握る人間が強すぎないか。
『プロデューサー』に国家資格はない
ライブへ出す。センターにする。報酬を決める。辞めさせる。10代にとって運営は、上司以上に夢そのものを握る。一方、芸能事務所専用の国家資格がなければ名乗れない肩書ではない。情報と権力の差は大きい。
善人を信じるより、一人で支配できなくする
大多数の運営を犯罪者扱いする話ではない。だからこそ安全を善意だけに預けない。未成年との面談を密室で一対一にしない。撮影内容を事前に書面化する。独立した相談窓口を置く。出演、契約、報酬、解雇を一人で握らせない。必要なのは「いい運営を信じよう」ではなく、悪い運営でも一人では何もできない仕組みだ。
出典・編集注記
NEWSポストセブンによる東京地裁の公判傍聴記事、鳥丸寛士被告の逮捕時報道、星野友志の事件と公判を伝えた日刊スポーツ・週刊女性PRIME、NAプロモーションをめぐる逮捕・書類送検報道、公正取引委員会の芸能分野の取引適正化指針、こども家庭庁の『こども性暴力防止法施行ガイドライン』を参照した論評です。鳥丸被告の事件は公判中であり、元所属アイドルと被告の主張が食い違っています。未確定の主張を事実認定せず、刑事責任は裁判所が判断します。参考:






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