芸能人が不倫する。週刊誌が撮る。炎上する。謝罪する。仕事がなくなる。普通ならここで終わりだ。ところが芸能界には第二章がある。『不倫した人』として、もう一回売れる。

2016年、ベッキーとゲスの極み乙女。川谷絵音の騒動は社会現象になった。ベッキーは休業し、多数の番組から姿を消したが、104日ぶりに『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』でテレビ復帰。そこで語られたのも、当然あの騒動だった。復帰番組まで不倫コンテンツになる。強すぎる。

芸能界は、人の失敗を腐らせない。数年寝かせて、もう一度コンテンツにする。

渡部建は5年経ってもまだ番組が作れる

アンジャッシュ渡部建は2020年の報道後に活動を自粛し、2022年『白黒アンジャッシュ』で約1年8カ月ぶりに復帰した。そして2025年、妻の佐々木希がテレビで騒動当時の心境に言及すると、それが再び大きなニュースになった。芸人が5年間使えるネタを一本作るのは、どれだけ大変だと思っているんだ。

袴田吉彦は2017年の『アパ不倫』報道後、バラエティで騒動を自らネタにする方向へ進んだ。東出昌大も報道後に仕事や信用を失った一方、その後の山暮らしや生き方まで再びコンテンツになった。不倫、転落、反省、復活。芸能界が失敗から勝手に四幕構成を作る。

最新版はYouTuber・いけちゃん

2025年にはYouTuber・いけちゃんと幻冬舎編集者・箕輪厚介の不倫が報じられ、双方がYouTubeで謝罪した。さらに箕輪は『ガチ謝罪会見』と題した有料トークイベントまで開催した。不倫報道、謝罪動画、復帰後の発信、謝罪イベント。一つの不倫から、コンテンツが何本生まれるんだ。

もちろん、不倫すれば得をするという話ではない。仕事も信用も失い、家族や関係者を傷つける。復帰できない人もいる。ただ芸能界には、その失敗さえ商品へ変える可能性があり、それを成立させているのは見る側だ。

日本人、不倫の話が好きすぎる

ベッキーの不倫を見る。渡部の謝罪を見る。袴田の自虐で笑う。東出のその後を見る。いけちゃんの発信を見る。我々が見続けるから、不倫は終わらない。

石田純一は『不倫は文化』という言葉と長く結びつけられてきた。でも今の芸能界を見ると少し違う。不倫は文化じゃない。エンタメだ。やった瞬間は地獄。だが生き残れば、その地獄さえ芸歴になる。芸能界は、人の失敗を腐らせない。数年寝かせて、ちゃんともう一回テレビに出す。

出典・編集注記

報道済みの出来事と、各人が公に行った謝罪・復帰・出演をもとにした論評です。不倫を推奨・正当化する記事ではありません。参考:ORICON NEWS(ベッキー、箕輪厚介)、日刊スポーツ(渡部建、いけちゃん)、Smart FLASH(箕輪厚介)ほか。

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