今日8月23日、東京・インディペンデントシアターOjiで『THE WINDS OF GOD』の東京公演が千秋楽を迎えた。

売れない漫才師コンビが第二次世界大戦の特攻隊員へ転生する。

今井雅之が1988年に初演し、国内外で上演されてきた代表作だ。

今回は女性アンサンブルとシンセサイザーの生演奏まで加え、令和版として蘇らせた。

名作である。

だからこそ意地悪なことを言いたい。

戦後81年、まだこの作品なのか

戦争。

特攻。

命の尊さ。

泣ける。

もちろん今でも重要なテーマだ。

ただ、38年前の作品が2026年にも「今こそ伝えたい作品」として上演される一方で、

2026年を描いた新しい代表作はどこにあるのだろう。

小劇場には毎週のように新作が立ち上がる。

でも、客を呼び、記事になり、企画として説明しやすいのは、

「名作復活」

「○年ぶりの再演」

「伝説の作品」

だったりする。

名作は、あまりにも安全だ

タイトルを知っている。

評価も確定している。

作品紹介にも箔がある。

「なぜ今これをやるのか」も説明しやすい。

新作より圧倒的に安全だ。

もちろん再演を否定したいわけではない。

過去の戯曲が新しい俳優によって更新される。それも演劇の魅力だ。

でも、名作を守ることばかり上手くなって、

名作を作るリスクを取らなくなったら終わりではないか。

次の38年後に残る作品を

今井雅之だって1988年には「名作を再演した人」ではなかった。

新しい作品を書き、上演し、それが後から名作になった。

ここが重要だ。

小劇場が本当に守るべきなのは『THE WINDS OF GOD』だけではない。

次の『THE WINDS OF GOD』が生まれる場所であり続けることだ。

38年前の名作で客を泣かせる。

素晴らしい。

でも、そろそろ2026年にしか書けない作品でも、観客を泣かせてほしい。

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